いやいや、遅ればせながら、謎のCDプレーヤー「AMADEUS」の実聴編Part2である!(汗)
Part1のすぐ後にPart2を書くつもりでいたのだが、そこは、日頃の行いが良すぎる小生(笑)、立て続けに時間のないヤ●ザなお仕事が舞い込んできてしまい、今週いっぱいアップアップ状態であった・・・
まぁ、なんとかお仕事の目処も立ってきたので・・・・・・実聴編Part2、スタート!!
前回は、「アマデウス」の試聴にピッタリの、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトさんの名曲「EINE KLEINE NACHTMUSIK K.525」を試聴、いつもの“自己マン録り”で、その相性を検証してみた。
結果は、まずまず合格、“アマデウス”の名に恥じぬパフォーマンスを聴くことができた。
さて、実聴編Part2では、前回予告したとおり、小生のオデオ・プライオリティである女性ヴォーカルを聴いてみた。日頃、マークレビンソンやエソテリック、dCS等の弩級セパレート陣営で聴いてるサウンドクオリティに対して、「アマデウス」がどのレベルまで迫れるか、が聴きどころの一つである!
試聴にあたっての、その他のオデオ機器は、前回の「EINE KLEINE NACHTMUSIK K.525」試聴時と同様である。
まず一人目は、昨今、小生の女性ヴォーカル試聴ソフトのレギュラーとなっている、カナダの歌姫、ダイアナ・パントンを聴いてみよう。アルバム『ムーンライト・セレナーデ~月と星のうた』より、#16「ムーン・リヴァー」をチョイス。音楽的にも楽しめるが、オデオ的にもハイクオリティなヴォーカルを聴くことができる。
瑞々しくシットリと湿り気を帯びたダイアナ嬢のヴォーカルを、如何に甘美にリアルに再現できるか、がポイント。
試聴に先立って、「ダイアナ・パントンなんて知らんわ!」という御仁のために、メディア各誌のコピペ祭り!(爆)
「本作で日本デビューとなったダイアナ・パントンは、近年、ジャズ・ヴォーカル大国として認知されているカナダの出身。同国のヴェテラン・マルチ・プレイヤーで、ジム・ホール(g)との共演でも名高いドン・トンプソンによって見出された彼女だが、この作品でも全面で彼のサポートを受け、しなやかに自身の魅力を伝えている。1曲目からレグのギターに乗って軽やかにスウィングする彼女のヴォイスは無垢な妖精を思い起こさせる可愛らしさに溢れ、自然と心が和んでしまう。月と星をモチーフにした楽曲ばかりを集めたコンセプト・アルバムのため、秋の夜長に、ひとり、ゆったりとした気分で楽しむには好適な1枚。」
--「ジャズライフ2010年10月号」2010/09/14
--「ジャズライフ2010年10月号」2010/09/14
「オープニング・ナンバーがベースとギターで始まったとたん、ジャズ・ヴォーカル・ファンの多くが“これは予想以上の楽しさをもたらしてくれるに違いない”と確信することだろう。続いて現れるダイアナの歌声はキュートで魅惑的。~月と星のうたを集めたロマンティックな選曲の本アルバムが、ダイアナ・パントンというシュガー・ボイスの新星の名をより一層高めるのは火を見るより明らか。あまりクセのない彼女のボイスはまるで吐息のように切ない。」
--「ジャズジャパンvol.2」2010/10/01
--「ジャズジャパンvol.2」2010/10/01
「曲名や歌詞に「月」や「星」がでてくるスタンダードばかり全16曲を集めて歌った今回の作品は、ダイアナが07年に発表した2枚目のアルバムになるが、同年のカナダ・レコーディング・トップ10入りを果たしている。彼女の名前を世に知らしめた出世作といえるだろう。バックを務めるのは前出のトンプソンと、レグ・シュワガーという名の、ちょっと技巧派っぽい感じのギタリスト。とかく感情的になりがちなドラムスがない分、しっとりと落ち着いた気分をかもし出している。
冒頭の「デスティネイション・ムーン」で、いきなり魅惑の月をめざすと、「イッツ・ライク・リーチング・フォー・ザ・ムーン」で意中の相手に焦がれる想いをささやき、「イフ・ザ・ムーン・ターンズ・グリーン」「ムーンライト・セレナーデ」で恋の奇跡の成就を祈り、「リトル・ボーイ、リトル・ガール、リトル・ムーン」で、ささやかな人生の幸せを歌い上げていく。いつかどこかで聴いたことのある「オー・ユー・クレイジー・ムーン」「ソー・メニー・スターズ」「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」も当然入っていて、最後は「ムーン・リヴァー」を優しく渡りきる。晴れた秋の夜長にふさわしい思い切りジャジーな演奏とともに、ダイアナの包み込むようにソフトで甘い歌声がいつまでも耳朶(じだ)をくすぐる、ロマンチック度200%の1枚だ 」
--「産経ニュース『文化部記者のお墨付き』」より抜粋 2010/10/02
冒頭の「デスティネイション・ムーン」で、いきなり魅惑の月をめざすと、「イッツ・ライク・リーチング・フォー・ザ・ムーン」で意中の相手に焦がれる想いをささやき、「イフ・ザ・ムーン・ターンズ・グリーン」「ムーンライト・セレナーデ」で恋の奇跡の成就を祈り、「リトル・ボーイ、リトル・ガール、リトル・ムーン」で、ささやかな人生の幸せを歌い上げていく。いつかどこかで聴いたことのある「オー・ユー・クレイジー・ムーン」「ソー・メニー・スターズ」「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」も当然入っていて、最後は「ムーン・リヴァー」を優しく渡りきる。晴れた秋の夜長にふさわしい思い切りジャジーな演奏とともに、ダイアナの包み込むようにソフトで甘い歌声がいつまでも耳朶(じだ)をくすぐる、ロマンチック度200%の1枚だ 」
--「産経ニュース『文化部記者のお墨付き』」より抜粋 2010/10/02
2010/9/24 release
ムーン・ライト・セレナーデ ~月と星のうた / ダイアナ・パントン
MOONLIGHT SERENADE / Diana Panton
1. デスティネイション・ムーン
2. アイム・オールド・ファッションド
3. イッツ・ライク・リーチング・フォー・ザ・ムーン
4. イフ・ザ・ムーン・ターンズ・グリーン
5. リーチング・フォー・ザ・ムーン
6. クワイエット・ナイツ・オブ・クワイエット・スターズ
7. ムーンライト・セレナーデ
8. ムーンライト・セイヴィング・タイム
9. リトル・ガール、リトル・ボーイ、リトル・ムーン
10. ムーン・アンド・サンド
11. アイヴ・トールド・エヴリ・リトル・スター
12. ア・ハンドフル・オブ・スターズ
13. オー・ユー・クレイジー・ムーン
14. ソー・メニー・スターズ
15. フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
16. ムーン・リヴァー
2. アイム・オールド・ファッションド
3. イッツ・ライク・リーチング・フォー・ザ・ムーン
4. イフ・ザ・ムーン・ターンズ・グリーン
5. リーチング・フォー・ザ・ムーン
6. クワイエット・ナイツ・オブ・クワイエット・スターズ
7. ムーンライト・セレナーデ
8. ムーンライト・セイヴィング・タイム
9. リトル・ガール、リトル・ボーイ、リトル・ムーン
10. ムーン・アンド・サンド
11. アイヴ・トールド・エヴリ・リトル・スター
12. ア・ハンドフル・オブ・スターズ
13. オー・ユー・クレイジー・ムーン
14. ソー・メニー・スターズ
15. フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
16. ムーン・リヴァー
Moon River / Diana Panton
(Recorder ZOOM Q2HD)
(Recorder ZOOM Q2HD)
Speaker: JBL K2 S5500
Ultra High Frequency Tweeter System: JBL UT-405
Pre Amp.: Cello Encore Preamplifier
Power Amp.: KRELL KMA-100Mk
CD Player : Original AMADEUS 10th Year Anniversary Edition
Ultra High Frequency Tweeter System: JBL UT-405
Pre Amp.: Cello Encore Preamplifier
Power Amp.: KRELL KMA-100Mk
CD Player : Original AMADEUS 10th Year Anniversary Edition
全体に明るい基調のプレイバック。ヴォーカルはグッと前に張り出すが、その表情はやや平面的。若干の硬さを感じる。しかしながら、ヴォーカルに付帯する柔らかな響きは美しく可憐。ダイアナ嬢のほのかに甘く温か味のあるヴォーカルは、まずまずの再現性だろう。
ハンディレコーダーでの“自己マン録り”では、ヴォーカルのffやピアノソロの部分でひしゃげる感じがするが、実際の出音ではスムーズに抜ける。これは、前回の「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」でも、高域の神経質さとなって表出した。ピークが飽和するほどレコーディングレベルを上げている訳ではないが、「アマデウス」の1音1音の音圧が想像以上に強烈なのだろうか。
トップクラスのセパレートシステムには及ばないが、一体型としてのクオリティは、十分合格点だ。
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さて、二番手は、もはや拙ブログご常連には御馴染み、「セシウム明菜」こと中森明菜の『Akina Nakamori~歌姫 ダブル・ディケイド~』だ。レコーディング/マスタリングの全プロセスに最高精度のセシウムクロックジェネレーターを投入した異色のJ-POP盤。野放図に噴出する低音域故、ヴォーカルとのバランス等、一筋縄では絶品再生が厳しい“難盤”でもある。
今回は、「アマデウス」くんに、あえて難しい御題として、この「セシウム明菜」にチャレンジしてもらった(笑)
試聴曲は、『Akina Nakamori~歌姫 ダブル・ディケイド~』の#11「駅」。拙ブログでは、これまでも何度か取り上げており、以前も一度、ハンディレコーダーによる「自己マン録り」をしたことがある楽曲だ。
深く、深く、深~く伸張するベースの音圧はかなりのもの(笑) ボリュームをチョイと上げると、音大生御用達~ピアノ可の防音補強を施したスペースにも拘らず、部屋中が震え、きしみだす(爆)ヴォーカル帯域の再現性に乏しいシステムでは、その低音圧の濁流に飲まれ明菜嬢のヴォーカルがかき消されてしまうオソロシ盤だ(笑)
「アマデウス」以外の試聴システムは、ダイアナ嬢と同じオデオ機器群である。
EKI / Akina Nakamori
(Recorder ZOOM Q2HD)
(Recorder ZOOM Q2HD)
Speaker: JBL K2 S5500
Ultra High Frequency Tweeter System: JBL UT-405
Pre Amp.: Cello Encore Preamplifier
Power Amp.: KRELL KMA-100Mk
CD Player : Original AMADEUS 10th Year Anniversary Edition
Ultra High Frequency Tweeter System: JBL UT-405
Pre Amp.: Cello Encore Preamplifier
Power Amp.: KRELL KMA-100Mk
CD Player : Original AMADEUS 10th Year Anniversary Edition
う~ん、、、チョイとキビシイか。。。
ヴォーカルの音像描写は、出張るところと奥に引っ込んでしまうところが散見され、一様ではない。
「アマデウス」の低音エネルギーは凄まじいものがあり、少々、低音過多と言えなくもないほどだ。低音の豊かさ、力強さが全域を覆うため、部分的にヴォーカルがマスキングされてしまう傾向がある。
また、パワーがクレルKMA-100MK兇任△襪故、更に、全体の音調が甘く柔らかで豊かな方向へ引っ張られるために、ヴォーカルの細部が不鮮明で、情感タップリの明菜嬢のヴォーカルも、少々もの足りなく感じる。この点、ソリッドで引き締まった傾向のプリ&パワー(ジェフ+パスラボ等)とのカップリングならば、コントロールが可能かもしれない。
その点、以前、Jeff Rowland D.G. Coherenceを核として“自己マン録り”した「駅」はバランス良く聴けた。CDシステムも、拙宅ではトップクラスのクオリティを持つエソ+dCSであったのも功を奏したのだろう。全域で響きの良さが印象的、瑞々しく存在感のあるヴォーカルが試聴空間いっぱいに浮遊する・・・・流石に、「アマデウス」との差は小さくない。
お時間のある方は、以下の動画と聴き比べていただいたい。圧縮音声のYouTubeでさえ、そこそこ、その違いは分かるはずだ。実際の出音での差は、YouTubeと異なり、明確にその違いを聴き取ることができる。
EKI / Akina Nakamori
Recorder ZOOM Q2HD
Speaker: JBL K2 S5500
Ultra High Frequency Tweeter System: JBL UT-405
Pre Amp.: Jeff Rowland D.G. Coherence
Power Amp.: PASS labs ALEPH 2
Transport : ESOTERIC P-0
Master Clock Generator: ESOTERIC G-0dRb(G-0d+Rubidium Frequency Unit)
D/A converter: dCS Delius
D/D converter: dCS Purcell
Speaker: JBL K2 S5500
Ultra High Frequency Tweeter System: JBL UT-405
Pre Amp.: Jeff Rowland D.G. Coherence
Power Amp.: PASS labs ALEPH 2
Transport : ESOTERIC P-0
Master Clock Generator: ESOTERIC G-0dRb(G-0d+Rubidium Frequency Unit)
D/A converter: dCS Delius
D/D converter: dCS Purcell
まぁ、大好きな女性ヴォーカルの再生だけに、少々厳しい口調の評となったが、トータルで見れば、一般的な国産一体型CDプレーヤーとは一線を画するパフォーマンスを有しているのは間違いない。
特にセパレート化した電源がもたらすであろう、強靭な低域エネルギーはたいしたものである。弩級別電源を持つDAコンバーター、マークレビンソンNO.30.6Lと比較しても、低音の力感の点ではひけをとらない。
今回、試聴ディスクには取り上げなかったが、ジャズやロック等を再生させたならば、パワフルでエネルギッシュな再現性を発揮したに違いない。クラシックでも、大編成の雄大なシンフォニーや深遠なるオルガン曲などはバッチリだろう。
名前は「アマデウス」なれど、決してクラ専用という訳ではなく、むしろ、ガッツリしたジャズやロック、ポップス等への適用能力が高そうに感じた。今後、拙宅システムで「アマデウス」が1軍に留まれるか否かは、もう少し聴き込む必要があろう。
謎が謎を呼ぶCDプレーヤー「アマデウス」・・・・なかなか面白い個性的なプレーヤーとの出逢いであった。